2014年5月30日金曜日

パーマカルチャーなガーデン

今開催中の花博2014では、色々なガーデンが展示されていることを、以前こちらで紹介したことがありますが、
その中の(確か)「暮らしの庭」という市長賞を受賞したガーデンについては、その庭(ガーデン)を、
実際に設計・施工された方から、ご縁があって、その庭の説明を直接聞くことができました。

まずは、その「暮らしの庭」全体の写真です。


以下順をを追って、この庭の考え方などを、(概略ですが)紹介したいと思います。

最初は奥の窯を覆っているタープでできた屋根からですが、雨の日は、この屋根に降った水は、
タープにつながれたロープをつたって、水瓶へと流れて、水瓶に水を溜めることができます。


水瓶に溜められた水は、蛇口をあけることで水がでて、流しで水作業をすることができます。
庭で採れた野菜、庭作業の道具などを洗ったりする際に、そういった水を使用するのが主目的です。

流しで使用された水は、排水口につながれたホースから、下の樋のような排水溝を流れて、庭の畑に流れます。
樋のような排水溝には、レンガのような吸水する素材が置かれており、水はその中を通るため、
流れ終わった後もしばらくそこに水分が残って、
晴れた日には、そこから水が蒸発するような工夫がなされているようです。


庭の畑には、野菜や花が植えられていますが、これらはコンパニオンプランツといって、お互いに相性がよい植物(花と野菜)が
一緒(隣同士)に植えられています。
例えばAという野菜とBという花が一緒に植えられていると、Bという花のおかげで、Aという野菜を好む害虫が来なくなるといった効果があります。


土の色が少し黒いですが、これはバーク材という、土の表面から水の蒸発を防止するような効果のあるものだそうです。

畑にはシロツメクサも植えられていますが、シロツメクサは空気中の窒素を土に取り込むような効果があって、
いわゆる肥料の3大要素である、窒素、リン、カリ(でよかったか?)の窒素を、肥料を与えなくても土に取り込んでくれるそうです。


この庭にはフォレストガーデン(食べられる森)のコンセプトも取り入れられていて、奥の樹には枇杷とかもあるようですが、
奥の樹になった実を食べられる工夫もされているそうです。
また、高木、中木、低木の組み合わせは、日光を好む植物には日光をあて、好まない植物には日陰になるような工夫もされているようです。

奥には、調理ができるように、普通の窯とピザ窯が設置されています。
この窯も、耐熱石膏(だったか?)を混ぜた素材を使用すると、耐水性を持たせることができるようですが、
あえて、そういった素材を混ぜないことで、耐水性は劣るものの、使用が完了した後は、
壊してしまえば、そのまま自然(土)に帰るような素材を使用することにこだわっているそうです。


最後に、窯の横には、コンポストなゴミ箱が設置されていました。
コンポストなゴミ箱には、(肉や魚は無理ですが)調理で使用しなかった野菜くずなどを入れれば、
(その後土を載せたりしておくだけで)下のほうには、良質な有機肥料を作製することができます。


このガーデンで、そのまま生活を行なえるわけではありませんが、
こういった知恵を、うまく普段の生活に取り入れて、持続可能で、環境にやさしい暮らしに生活をシフトしていきたいと、
色々な説明を聞かせていただいて、改めて考えさせられました。

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