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2019年2月17日日曜日

起点としての80年代

タイトルの企画展を観に、静岡市美術館に出かけることにしました。
静岡市に出かけたのは、PENTAXフォトセッションin静岡以来3ヶ月ぶりのことでした。
その時に持参したのはDA16-85mmをつけたKPです。

最初の写真は静岡駅近くの地下通路でみつけた企画展のポスターです。


美術館に向かうエスカレーターと入り口。



途中で寄り道することなく、さっそく企画展をみました。
「起点としての80年代」というタイトルですが、80年代に主流であったアート作品を、
大都会を中心とした作品と、地方である静岡で展開されたアート作品に関する記録の展示でした。

展示会場の撮影はできませんでしたが、会場入り口付近の作品は撮影OKとのことで、
少し撮影しました。

大都会で展開された作品として日比野克彦さんの作品などです。



 
地方としての静岡で展開された作品展示記録室の入り口にあった、村上誠さんたちの「天地耕作」の作品の写真です。


1980年代、自分は学生時代を静岡で、新社会人として関東で過ごしていましたが、
学生時代、自分の心はいつも19世紀末のパリに住んでおり、1980年代に主流のアートには全く疎いですが、
バブル期に関東で過ごしていたなかで、野田秀樹さんの演劇を観たりしたことがありますが、
そのポスターを日比野克彦さん手がけられていたといったある種の懐かしさを感じたりしました。

ただ、大都会を中心とした作品の企画展には、どこかバブル期のアート信望に通じるものがあって、
バブル期のどこか浮かれた雰囲気を少し感じたりもしました。
しかし、たまたま、その企画展を観る少し前に、奇跡の人「ヘレン・ケラー」の番組を観て、
金沢21世紀美術館で年末に行われていた盲目の人の感性を味わう、真っ暗闇の体験企画のことなどをみた影響で、
作品を目で見ながら、全身で感じるように心がけてみたら、少しだけその良さを感じることができた気もします。

それに比べて、静岡を中心に展開されたアートも、新しい感性を感じさせるものではありましたが、
中田島砂丘や細江の山の中といった自然の中で展開され、特に村上誠さんたちの「天地耕作」の活動は、
どこかプリミティブに通じるものも感じましたが、大地を耕作するように作品を創り、
限られた興味のある人にだけ、自家用車と徒歩で作品を案内し、それが終わると大地に返すような活動は、
大都会を中心として展開された作品とは対局にあるものと感じられました。

日比野克彦さんのようないつも華やかな世界にいた方が、いまは東京芸大で教鞭をとられていることは
自然なことのように思われますが、村上誠さんも今は地元の大学で教鞭をとられていることに
この浮かれた国にあって、静岡の懐の深さを感じる気がします。

その後、いつもは駿府公園に撮影に行くところですが、あまり時間が無いこともあって、
公園には行かず、少しだけぶらぶら昼食を食べる場所を探しました。

途中で見つけた、ちょっとアートを感じた街角風景です。




 その後「ITALIAN TOMATO」というお店でパスタを食べました。




とてもおいしくて、ボリューム満点、それにヘルシーで安価で、たいへんお気に入りのお店となりました。
昼食をとったら、その後、またすぐにUターンするように浜松に戻りました。

浜松についた後も、どこかアートな雰囲気を探して写真をとりました。


 
静岡の方が、どこかお上品に感じるのは自分の気のせいでしょうか?

その後、神社による用事があったので、駅からぶらぶら歩いて自宅に帰りました。
途中で寄った神社の写真。



この神社の隣にも(ぶらぶら歩いたために気がつきましたが)どこか由緒がありそうな
お寺がありました。


最後は、自宅に帰ってから撮影した「アーカイブ/1980年代-静岡」のパンフレットの写真です。


1980年代は、ついこの間のような気がしていましたが、もう振り返る時期になっていて、
自分の世代のアートシーンを、改めて(というか初めてですが)見つめ直すことができたのがとても良かったと感じました。

2019年2月3日日曜日

八月の鯨

「八月の鯨」は、いつも珈琲を飲みに行く古本屋さんですが、お店ではちょうど今、
村上誠さんという写真家の「遊行の、果て」という写真展をやっていて、その写真(及びオブジェ作品)を
観ることを兼ねていつもの古本屋さんに出かけました。

今、静岡市立美術館では「起点としての'80年代」という企画展をやっており、その企画展でも
村上誠さんのグループについて紹介されているとのことで、できれば近日中に静岡市立美術館にも
訪れられればと考えています。

その時に持参したのは、DA15mmをつけたKPです。
もうすぐGRⅢを入手したいと思っているので、画角などがかぶってしまい、使用用途の使い分けに
迷うところではありますが、DA15mmをつけたKPで撮った写真を、主にモノトーンで、一部カラーを混ぜて
アップしたいと思います。

最初は、昔リトグラフ等をよく購入した「Page・1」というアートショップです。


 近くにあるちょっと気になっているお洒落な雰囲気の写真工房。
 




浜松市美術館では、今浜松市芸術祭の作品展をやっているとのことで、こちらもできれば観にいければと思っています。





途中で、いつもの珈琲豆屋さん「ponpon」によって、珈琲豆も購入しました。


「八月の鯨」に到着。



お店では、おいしい珈琲をいただきながら、店主と村上さんの作品のことなど、いつものように色々とおしゃべりしました。

村上誠さんの展示作品(写真とオブジェ)。




村上誠さんのグループは、人が耕作するように作品を創り、それを草をかき分けて30分といった場所に展示し、
展示が終わると作品を廃棄して、土に返すことが主な特徴のようです。
(詳しくはわかりませんが、静岡市美術館にいければ改めて確認したいと思います。)

なんとなく録音を行わないミュージックコンサートといった趣を少し感じます。
(テーマは異なると思いますが・・・)
自分の好きなエリック・ドルフィーの最後のライブ録音の最後の言葉も思い出しました。
「When you hear music, it's gone in the air. You can never catch it again.」

店主と楽しくおしゃべりさせていただきましたが、だんだんお客さんが増えてきて、
お客さんの座る場所がなくなってしまったので、最後にお店の名前を裏から撮影して帰ることにしました。


この日も、とても有意義な1日を過ごせてよかったと思います。

2018年9月30日日曜日

ヴラマンク展

これから非常に強い台風が日本列島を縦断するようで、みなさまどうかお気をつけください。

また、話は昨日終わったフォトキナになりますが、フォトキナにあわせてすごいニュースにあふれていましたね。
ニコン、キャノンのフルサイズミラーレスの発表に始まり、パナソニックがLマウントのフルサイズミラーレスの
開発発表、フジは1億画素を超える中判ミラーレスの開発発表、シグマはなんとフォビオンのフルサイズ開発発表、
そして(上記はニュースとしての驚きでしたが)リコーイメージングの待ちに待ったGRⅢの開発発表。
自分自身はGRⅢにしか興味がありませんし、上記のような商品スペックが今後もし標準になっても、
個人的には(GRⅢをのぞき)レンズへの投資しかするつもりはありませんが、デジカメ市場が
賑わうことは、嬉しく思います。

それはともかく、行くかどうか迷っていたヴラマンク展に、先日出かけることにしました。
自分にとっては、K-1発売前のK-1説明会が開催された時から2年半ぶりの静岡行きでした。
その時に持参したのは、リケノン50mmF2.0をつけたKPです。

静岡に到着してまず、ヴラマンク展を見ました。



ヴラマンクのことは、これまで名前すら知りませんでしたが、その作品はたいへん良かったです。

その作風は、(詳しくはわかりませんが)フォービズムのような荒いタッチの印象からか、
ある日本人が「フォービズムの画家」として日本で最初に紹介したため「フォービズムの画家」のように
扱われているようですが、ヴラマンク自身は、1901年にパリで開催された「ゴッホ展」に非常に感銘を受け、
ゴッホの影響を強く受けていると感じられましたし、本人の資質的には初期のルドンのようなものも感じられました。

突出した特徴はなく、最先端を追い求めるのを本人が否定していたため、それほど有名ではなかったようですが、
日本人で好む人が多いというのはわかる気がします。

記念に展示画集を買うことも検討しましたが、実際の絵の(タッチの)迫力が画集ではまったく感じられなかったため
購入は見送りましたが、ある程度の雰囲気が伝わる少し大きめの複製写真を2枚記念に購入しました。

ヴラマンク展をみた後、昼食をとりに静岡の繁華街へ。
ただ、あまり入りたいお店がみあたらなかったのと、交通費がかさんだため、昼食はコンビニ弁当で済ませました。





やはり、リケノン50mmF2.0の描写はいいなあと思います。

その後、いつものように駿府城公園に出かけることにしました。
しかし(昔、静岡にも住んでいたことがあるというのに)途中で道に迷ってしまいました。
道に迷ってブラブラしているときに「新静岡駅」にもぶつかりましたが、中井精也さんの「1日1鉄」によると
ちょうどこの時に、さくらももこさんを偲ぶ「ちびまる子ちゃん」号が静鉄で走っていたようですが、
それを知らなくて、残念ながら「ちびまる子ちゃん」号は撮影できませんでした。

その後、やっと駿府城公園に到着。





(平日はそうではありませんが)休日の駿府城公園には、いつきてもゆったりとした空気が
流れているように感じられて、たいへん落ち着きます。


せっかく静岡に来たので、記念に静岡おでんを1本だけ買って食べました。
(お店の方に1本ですか?と聞かれて少し恥ずかしかったです・・・(^_^;。)


その後少しブラブラして、帰ることにしました。
この時も、彼岸花がとても綺麗でした。




最後は、駿府城公園のお堀です。


久しぶりの静岡もよかったですが、やはり「ヴラマンク展」がたいへんよくて、とても印象に残った1日でした。