2014年7月19日土曜日

初めてのM42マウントレンズ

以前は、K-5メイン、K-7サブ(+PENTAXQは違う意味でのメイン)の組み合わせでいつも写真を撮っていましたが、
K-3を購入後、K-3メイン、K-5サブとなってしまい、K-7の出番がなくなってしまいました。
そんなK-7を生かしたい気持ちと、昔から持っていた「M42マウントレンズを使用してみたい」という願望から、
初めてM42マウントレンズを購入しました。
( M42マウントレンズ沼は、かなり深くて広いと聞いていたため、ずっと手を出さずに来たのですが・・・)
50mm程度の標準レンズを考えてはいましたが、どのレンズを買うかで迷ってしまい、色々調べたところ、
旧東ドイツ製のPENTACON Auto 50mm F1.8あたりが、廉価で、性能も品質もよく、広く出回っているとのことであり、
最初こちらを購入しようかと考えました。しかし M42マウントレンズの市場状況を色々調べたところ、
どうも2004年頃からM42マウントレンズのちょっとしたブームが始まったようで、2008年頃をピークに、
今は品薄状態で、どのレンズも値段が高止まりしているようだとわかりました。
そんな状況の中、PENTACON Auto 50mm F1.8は、ちょっとしたブーム時の3倍くらいの価格で販売されていることがわかりました。
そういう状況では、どうも購入する気になれず、それならば、もう少し値段が高くても、もう少し良いものをという考えにかわり、
最終的に、カールツァイスがウルトロンを発売後、カールツァイスに吸収されたフォクトレンダーのブランドで発売され、
現在の価格は、 カールツァイズブランドのウルトロンの半額程度ながら、写りはウルトロンにも匹敵するとの記載をみつけた、
フォクトレンダーブランドのシンガポール製カラーウルトロン50mm F1.8を購入しました。

最初は、K-3+DA35mm macroで撮影した、K-7にカラーウルトロンを装着した写真です。



このK-7+カラーウルトロンの組み合わせで、早速試写をしてきましたので、以下その試写結果をアップしたいと思います。

試写は、自然、(街の)風景、室内の物撮りで行なうことにしました。
この日は曇り空でしたので、そういう前提でご覧いただければと思います。

最初は、近くの公園で撮った、落ち葉と、庭園の小さな滝の写真です。いずれも絞り開放での撮影です。





悪くはありませんが、少しいまいちな絵作りという印象を受けました。
滝の写真は、もう少し絞って撮った方がよかったとあとで反省しましたが・・・。
(そういえば、この時は、前ボケを入れてみたい意図があった気がします)

その後ブラブラと街中にでかけて、スナップを撮影しました。
最初は、街路に飾られていた花(ベゴニア)です。



次は、美容院の入り口に飾られていた猫と鳥のオブジェです。


花よりは、こういったオブジェのほうが、好みの絵を出してくれるという印象を受けました。
(ただし、花の写真は逆光のため、画面全体にレンズ鏡筒内部反射の影響が出ているでしょうか?)

次は、最初駐車場かとおもいきや専門学校の入り口だった場所を、F8.0くらいまで絞って撮った写真と、これまた店頭の紫陽花の写真です。



絞って撮影した建物の写真は、シャープでありながら固すぎず、比較的好みの絵を出してくれると感じました。
またこれらの写真からは、PENTAXレンズよりはリケノン55mmF1.2と似た印象を持ちました。

次に室内での物撮りを行なおうと、街に出かけると時々訪れる写真集専門店「BOOKS AND PRINTS」を訪れることにしました。



「BOOKS AND PRINTS」の店頭写真も、F5.6程度での撮影ですが、なかなか好印象です。

「BOOKS AND PRINTS」では、最近コーヒー提供サービスを始めたとのことで、写真撮影させてもらうのだけだと申し訳なくて、
コーヒーを一杯(250円)頼んで、店内の撮影許可を得て、撮影させていただきました。
(以下の写真は、(高感度撮影が弱いK-7ということもあり)すべて絞り開放での撮影です。)

最初は、そのコーヒーの紙容器を、順光と逆光で撮らえた写真です。



最短撮影距離近くでの物撮りは、そのものの質感がよく出ていて、またその時の背景のボケ味も美しく、
個人的にはとても好印象で、少し惚れ惚れとした写りをしてくれたと思います。

その他、色々店内を撮らせていただきました。




室内撮影での、ものの質感と背景の柔らかなボケ味は、自分的にはやはり素晴らしいです。

ここで、写真撮影とは直接関係ありませんが、自分が学生時代に敬愛していた作家、福永武彦さんの本を見つけました。
次の本、「死の島」も福永武彦さんの傑作のひとつだと思います。


社会人になってからは、福永武彦さんの本はあまり読まなくなってしまい、かわりに福永武彦さんのご長男である作家、
池澤夏樹さんの本ばかり読むようになりました。

話はずっと脱線しますが、自分のハンドルネーム「Still Life」は、池澤夏樹さんの芥川賞受賞作品の名前から使用させていただいているものです。
また、自分の長男は、池澤夏樹さんの名前にあやかって「夏樹」と名づけてしまいました。
(卓球が得意なのは次男で、その兄にあたります・・・)
自分の書棚には、100冊近くの池澤夏樹さんの本が、(福永武彦さんの本と一緒に)収まっています。


 他にも、西加奈子さんの本を改めてみつけて、最近小説を全然読んでいないので、また西加奈子さんの小説が読みたくなってしまいました。


話が脱線してしまいましたが、最後にアップする次の写真は、店内の窓辺にある書棚の写真を、逆光で撮影したものです。



ダイナミックレンジの狭いK-7だからこそ、少し印象的な雰囲気で撮れたのではないかと思います。

最後にK-7+カラーウルトロンについて、少し自分の印象をまとめたいと思います。

カラーウルトロンの描写は、リケノン55mmF1.2のように、全体として精緻で自分好みの描写をしてくれるレンズであると思いました。
また、室内でのものの質感描写が(シンガポール製ですが)ドイツレンズらしい素晴らしさで、そんな場面を中心に使ってみたいと思っています。
ただ、快晴下での花の写真などにも、いちど使って試してみたいとも思います。

またK-7については、その受光素子はK20Dと同じもの(サムソン製)が使用されています。

デジタルカメラになってからは、照射角によって感度が変化しないフィルムではなく、照射角によって感度が変化する受光素子のため、
デジタル用のレンズはテレセントリックな光学系で設計されていると聞いていますが、
PENTAXからK20Dが発売されたときには、その受光素子が、(その個々の素子前についているレンズの効果でだったか?)
照射角によって感度が変化しにくい構造のため、テレセントリックな光学系でなくても、よい描写が得られるというのが
売り文句のひとつだったようです。
そういった意味では、オールドレンズにはぴったりのカメラかもしれません。
但し、K-7のローパスフィルターの厚みは、K20Dの2倍ほどあるらしく、その影響など詳しいことはよくわかりません。
(そういえば、昨日のデジカメウォッチには、フルサイズα7Sが、フルサイズであるにもかかわらず、約1,220万画素であり、
その結果、画素ピッチが大きくなっているため、特に広角オールドレンズに最適でかもしれないという記事が出ていました。
実際の画像でも、α7との比較画像で、確かにマゼンダかぶりが解消されているのですが、その理由は
よくわかりませんでした。光の波長に依存した反射率と素子(ガラス?)の材質の関係からくる話でしょうか?)

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/20140718_658298.html


ただ、さすがにローパスレスであるK-3のような(最初の2枚の写真のような)解像感は、得られにくいようですが、
K-7+カラーウルトロンだからこそ、得られる描写を考えて、写す場面を今後検討したいと思います。

いずれにせよ、その操作感がとてもマニュアルっぽくて、その昔Z-1を愛用しながら、リコーのXR-8も、どうしても使いたくなった頃の
写真を撮影する感覚そのものを楽しむ感覚が、K-7+カラーウルトロンで得られるような気がして、
そういった意味を含めての楽しみが大いに増えた気がします・・・(^_^)。

2014年7月13日日曜日

聖地フォーラム

先週、息子の応援に東京に出かけ、息子の所属するチームが負けてしまった後、そのまま帰途につかずに、
昔から、自分が勝手に「聖地」と呼んでいるPENTAXフォーラム(現リコーイメージングスクエア)に初めて立ち寄ることができました。

ちょうど4年前にも、息子の応援のために東京に出かける機会があり、そのときにもPENTAXフォーラムに立ち寄ったのですが、
(その時は、まだリコーイメージングスクエアに改称されていませんでした。)
 ちょうど休業日だったため、中に入ることができずに残念な思いをしましたが、今回ようやく中に入ることができました。

まずは、外から見た全体写真です。


フォーラムの入り口には、PENTAXの歴代のさまざまなカメラが展示されており、それらを眺めて楽しんでから、中へと入ることにしました。


フォーラムに入って、最初に中の2つのギャラリーで開催されている2つの写真展を見ました。
ともにネイチャーフォトでしたが、一方は砂漠をもう一方は日本の自然をテーマにしたものであり、共に美しい写真を楽しむことができました。

しかし、ギャラリ-内では写真撮影禁止で、残念ながら写真を撮ることはできませんでした。

次にフォ-ラム内のサービスセンターに移動しました。
受付の方に確認したら、サービスセンター内は、他のお客様が写り込まなければ、写真撮影OKとのことで、
フォ-ラム内の雰囲気写真を何枚か撮影させていただきました。




645Dは購入予定がないため、外から眺めただけでしたが、実物が展示されているのをみたのは初めてだったので、
せっかくなので、実際に触ってファインダーをのぞかせてもらえばよかったと後から後悔しました。

しかし、ちょうどこの日の2週間前に販売が開始された、防水型の新しい双眼鏡が展示されており、その実物を直接触ることができ、
実際に手にとって、使い心地を確認することができました。



今後の野鳥撮影時に、一緒に野鳥観察も楽しむため、10倍×30mmの方のポロプリズム型双眼鏡を、
近いうちに購入することを検討中で、実際に、実物を直接確認できたのはありがたかったです。
(8倍にするか、10倍にするか迷っていたこともあります・・・)
この双眼鏡を手に入れたら、天竜川のダム湖あたりで、対岸から見ることが出来るというヤマセミを観察することを計画しています。

このあと、サービスセンターの修理受付でK-3の調子を見てもらうことにしました。
というのは、K-3の売りのひとつである8.6万画素の測光センサーを用いたマルチパターホワイトバランスの調子が
最近悪いと思っていて(赤かぶりしてしまうという現象があり)、修理受付でいちどみてもらうことにしました。
そうしたら、それはホワイトバランスの微調整設定が、マゼンダよりにシフトしているというだけの現象で、
自分が知らないうちに、 微調整設定を誤って変えてしまったのが原因というたいへん恥ずかしい話でした。
しかし、とりあえず問題はなくてほっとしました・・・。

その後、もう少し中でのんびりしていたくて、中には主に写真集の本棚があり、そこで気になる写真集などを探しました。


本棚には、今まで見たことがなかった植田正治さんの写真集もあり、ぱらぱらと見ていましたが、それ以上に見てみたかった
中井精也さんのサイン入りの「1日1鉄」写真集がおいてあり、それをじっくりと見ることにしました。


中井精也さんの「1日1鉄」は、毎日サイト上でチェックしていますが、写真集というまとまった形でみたのは初めてでした。
そんな(もちろん鉄道を中心とした)さまざまなテーマの写真を見ていたら、思わず胸に熱いものがこみ上げてきてしまいました。

結論としては、本当にとても良い写真集でした。

それにそれぞれの写真については、全ての写真で、その写真を撮影した機材(含レンズ)や、そのときの詳細な撮影データを
確認することができます。
写真を見る人に、知りたい情報をもったいぶらずに教えてあげるという中井精也さんの自信とサービス精神を垣間みる思いがしました。
それらをみながら、改めて「写真は何で撮るかというよりは、その機材で何を撮るか」が大切だなあと、
当たり前のことを、改めて認識しました。
4,500円と値段が高いので、すぐには購入できませんが、いつかは購入しようと心に決めていました。

そんなこんなで、とても楽しい貴重な時間をPENTAXフォーラムですごすことができ、とても満足して
PENTAXフォーラム(現リコーイメージングスクエア)を後にしました。

その後は、そのまま自宅への帰途につきました。

最後に、東京駅で新幹線に乗り込みながら、「自分が東京に来るのは、これが最後かもしれないなあ」という考えが
ふと頭をよぎりました。

それは、これまでに感じたことのない、何か自分の予感のようなものでした。

しかし「仮にそうなっても、もう思い残すことは何もないなあ」といったことを思いながら、今回の充実した旅行を終えて、東京を後にしました。

2014年7月12日土曜日

仲見世~浅草寺

先週、インターカレッジで息子の応援に行ったとき、初日の試合が終わった後の夕方と、
翌日の朝に仲見世~浅草寺あたりを(宿が近かったため)観光のためぶらぶらしました。

このあたりに来るのは、まだ子供がいなかった頃から20数年ぶりで、妻と一緒に来たと思うのですが、
自分の中で、仲見世~浅草寺の記憶はほとんど残っていませんでした。

それよりは、Zorgで寝熊さんがアップされた仲見世のお写真や、植物屋さんがアップされた浅草寺のお写真のほうが、
今の自分の中では、よほど強く印象が残っていた気がします。

最初は、定番の雷門です。


次も定番の、仲見世通りです。


正直言って、懐かしいというよりは、「お~、寝熊さんがアップしていた写真の場所だ!!」という印象でした。

しかし、もう夕方18時近く、仲見世通りはまだ開店していましたが、脇に入る伝法院通の多くの店は、もう閉店していました。
しかし、閉店しているお店のシャッターの、とてもお洒落な和風の雰囲気が素敵で、つい何枚もシャッターの写真を撮ってしまいました。








最後の写真は、シャッターではなくお手洗いの写真です。
お手洗いの入り口もお洒落に飾られていて、つい1枚撮ってしまいました。

伝法院通をもう少し過ぎたあたりでは、たくさんの居酒屋があり、もう提灯を灯しながらの営業が始まっていました。



これらの居酒屋をみると、正直いてもたってもいられなかったのですが、ここは「観光ではなく、息子の応援にきたのだ」と、
自分を戒め、入るのはぐっと我慢しました。

実は、ここまで来たのは、Zorgで植物屋さんが、桜の季節にアップされていた、五重塔付近の日本庭園の雰囲気を見るためでした。

最初、五重塔付近の日本庭園への入り口をぐるぐる回って探していたのですが、見つけることができず、
そういえば「特別な公開日だけ入れる」ようなことを書かれてたことを思い出し、仲見世のあるお店の方に聞いたら、
このあたりから、少しだけ覗ける場所があるようなことを聞き、このあたりをぶらぶらしながらその場所を探していました。

しかし、結果としては、その場所も見つけることができませんでした。
どうも、次の公園の写真の左あたりに、五重塔付近の日本庭園は存在するようなのですが・・・。


しかし、夕刻もかなり過ぎ、仲見世通りも街灯の雰囲気が目立ち始め、この日は宿へと帰ることにしました。



翌日の朝は、自分も妻も緊張のためか朝5時頃に目が覚め、改めて浅草寺に必勝祈願に出かけることにしました。




さすがに朝早くて、人影もまばらでしたが、これだけ朝早いと、仲見世通りで犬を散歩させている人もいました。


雷門を守護するという、風神、雷神像を改めてよく見ましたが、眼光が鋭いことが、とても印象に残りました。



宿への帰りは、妻の要望で隅田川沿いを、散歩しながら帰ることにしました。

ここで、あのアサヒビールのモニュメントを改めて確認しました。


20数年前に、妻と一緒に訪れた際は、このモニュメントがちょうどできた頃で、その形が「う○○」に似ていると
少し話題になっていた頃で、 このモニュメントのことだけはしっかり記憶に残っていたのが、なんとも情けなかったです・・・(^_^;。

隅田川沿いには、たくさんの屋形船が岸に停泊していました。
そういえば、これらの屋形船はよくテレビに登場しますが、とりあえず、停泊している雰囲気を眺めながら
散歩を楽しみました。


途中、隅田川の渡しに関する看板を見かけて撮影しましたが、それがどうもこれらの屋形船の由来であることも初めて知りました。


隅田川沿いの散歩を終え、少し高台に上がったところから、遠くにスカイツリーを望みながら、屋形船を見おろし、
この朝の散歩を終えて、この日の応援のための朝食をとるため、宿へと戻りました。