2018年8月19日日曜日

秋野不矩美術館

暑くなるのが早かった今年の夏ですが、ここ数日は例年にない涼しい日が続いてますね。
できるなら、このまま猛暑が戻ってこなければ嬉しいのですが・・・。

先日、約10年ぶりに秋野不矩美術館に出かけました。秋野不矩美術館は市立美術館ですが、
画家秋野不矩さんの作品に特化しつつ、日本画を中心とする企画展を行っている美術館です。
但し、今回の企画展は日本画ではなく、秋野不矩美術館を設計した藤森照信さんの特別展示でした。
美術館では、秋野不矩さんの作品に浸ることも楽しみですが、その建物もとてもユニークなので、
その外装や内装を楽しむことができます。

展示室内では写真撮影禁止なので、今回はどちらかというと、藤森照信さんが設計した建物を中心に
写真をアップしたいと思います。

撮影に持参したのは、DA16-85mmをつけたKPです。

秋野不矩美術館は天竜の自然に囲まれた小高い丘の上にあります。
駐車場は、その丘の下にあるので、最初は丘の坂を登りながら見上げるようにみた美術館の写真です。



美術館まであと少しというところからみた、建物全体の写真です。
右上の方に小さく見えている建物は、今年開館20周年を記念して建てられた、これも藤森照信さん設計の空中茶室です。


建物に近づいて色々な角度から撮影した本館の写真。




天竜の自然。


空中茶室。



中に入って展示を見ることに。展示ポスター。


展示室はとても広くて快適な空間ですが、いっさいの写真撮影が禁止のため、展示をみる前後に、
とても狭いロビーでだけ、内部(内装等)の写真撮影を楽しみました。




 天窓からみえる外の風景。


ロビーは狭いですが、小さなベランダのような場所があり、少しだけ外に出ることもできます。
ベランダへの扉。




写真では、自然に囲まれた建物の写真しか紹介できませんでしたが、中の展示室では
秋野不矩さんの世界にゆったりと浸ることができました。

秋野不矩さんは(詳しくはあまり知りませんが)、西洋画風の日本画を描かれた方で、
特にインドに行かれたときの衝撃からインドに長く滞在して、インドをモチーフにした作品を
多く残された方のようです。
インドと言えば、自分は藤原新也さんの「印度放浪」を思い出しますが、今回秋野不矩さんの展示室では
秋野不矩さんのインドをのんびり楽しみました。

少しだけ具体的に書くと、正面に壁一面ほどの大きさで描かれた寺院の光景(オリッサの寺院)を、
背面に多分ヒンズー教の神々を、右の壁にインドの野生の生き物を、左の壁にインドに住む人々が暮らす街角を、
見られるようなレイアウトで配置され、その真ん中で秋野不矩さんのインドを感じていました。

その作品は、藤森照信さんによって設計された建物の展示室との相乗効果で、広がりを持った別世界に
導かれて、本当にゆったりと楽しむことができました。

秋野不矩さんの世界を楽しんだ後には、ロビーで秋野不矩さんの短い紹介ビデオを見ました。

展示室の入り口。


上の写真の奥にある秋野不矩さんの紹介ビデオが放映されているエリア。




インドの地図は、秋野不矩さんによって描かれたもののようです。


秋野不矩さんの短い紹介ビデオを見て、美術館を後にすることにしました。

最後は、入り口に飾られていた晩年の秋野不矩さんの写真と、80歳を過ぎた頃にかかれた秋野不矩さんの言葉だそうです。
秋野不矩さんの背景には、オリッサの寺院の一部を見ることができます。



ちょうど90歳くらいで亡くなった北斎も、亡くなる少し前に「あと10年生きることができたら、
満足できる絵が描けるようになるだろうに・・・」と娘に話していたそうですが、使命を受けて創造する方の
創作エネルギーの大きさに、改めて圧倒されるような気持ちを抱きながら、帰途につきました。

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